MC

晴れ。

いよいよ年末となり、アイドル楽曲大賞ハロプロ楽曲大賞の投票も終わったということで、今年の展望の2に書いていた音楽のことについて書こうと思う。主にアイドル音楽のことになるが。

まず、アイドル楽曲大賞については以下の5曲を選ばせていただいた。

1位 NOW! / lyrical school
2位 常夏(ナッツ)リターン / lyrical school
3位 イッツ・マイ・ターン / フィロソフィーのダンス
4位 Jubilee / amiinA
5位 今、キミとなないろ / 963

1位のリリスク「NOW!」は、自分がなぜアイドルラップを聴いているのか、辿っていくとやはり渋谷系が発端だということがよく判った曲である。「life is comin’ back!」というフレーズは小沢健二の「ラブリー」からの引用であるが、「NOW!」というタイトル自体も小沢健二のアルバム「刹那」を思い出させる。

2位もリリスクの曲となったが、スチャダラとかせきさいだぁがタッグを組んで作っているということで、スチャダラパーサマージャム'95」と、かせきさいだぁ「じゃっ夏なんで」(両方とも1995年発表)という夏ラップの名曲をミックスしたような曲に仕上がっている。ちなみに、サマージャム '95の当時、himeはまだ生まれてなかったという…。

続いてフィロソフィーのダンスを3位に選ばせていただいた。フィロソフィーは、以前から楽曲が好きでよく聴いていたが、今年の正月に初めてライブに行くことができた。フィロのスという略称が未だにしっくりこなくて、ずっとフィロソフィーと呼んでいる。メンバーがみんな個性的で良い。とくに、キンキンに冷えたスーパードライを飲んでいる奥津マリリさんはなかなかである。

4位は、miyuとamiの2人組、amiinAちゃんに投票させていただいた。正直いうと今年の楽曲についてはすごく好みなものは無かったのだが、タワレコ峰脇社長も認める「アイドル界の希望」としての一票。今年の投票対象には入らなかった新アルバムが楽しみである。

最後は、つい最近に矢口真里のインターネット番組に出ていて偶然発見したグループ、963(くるみ)の曲を5位に選んだ。初期のリリスクのような、ゆるいラップだけどエモい曲の雰囲気と、可愛いのにわりと破天荒なメンバー、ぴーぴるが気に入った。調べてみて判ったのだが、963の雰囲気が旧リリスクに似ているというのは当然で、リリスクの「P.S.」などで作詞を担当していた岩渕竜也氏が制作に関わっている。

今回、投票候補にはならなかったが気になった曲がいつくかある。まず、校庭カメラガールドライの「Harbor」という曲。普段はあまり好んで聴かないハードな感じのラップだが、椎名彩花さんの韓国語ラップがかっこいい。

それから、つりビットの「TOKYO WONDER GIRL」はYouTubeで偶然聴いたとき画面を見ていなかったので、脇田もなりの新曲かな?と思ってしまった、なかなかのシティポップである。

そして、tipToe.の「blue moon.」。tipToe.も矢口真里のネット番組ではじめて知ったグループだが、この曲はドビュッシーの「月の光」のイントロから始まり、演奏も歌もとてもクールで美しい。


続いて、ハロプロ楽曲大賞については以下の5曲を選ばせていただいた。

1位 春恋歌 / つばきファクトリー
2位 禁断少女 / Juice=Juice
3位 今夜だけ浮かれたかった / つばきファクトリー
4位 表面張力 〜Surface Tension〜 / つばきファクトリー
5位 素直に甘えて / Juice=Juice

結果として、今年はつばきファクトリーを推していきたいという年初の展望どおり、5曲中3曲がつばきの曲となった。実際、ファーストアルバムは近年のハロプロの中でも間違いなく名盤と呼べるものになっている。とくに「春恋歌」はサビの浮遊感のあるコードと、パステル色のPVが、春の暖かく霞んだ空気を感じさせる名曲である。

「今夜だけ浮かれたかった」はリリース当初は勢いだけで推している曲と思ってあまり興味がなかったのだが、アルバムを買って聴きこむと歌詞の良さに気づいて全く評価が変わった。「浴衣を着なかった理由…」からはじまるパートリレーは、しつこく韻を踏んでいるところも含めて大好きだ。「表面張力」はベース、ドラム、ハンドクラップのリズムが強く、Juice=Juiceが歌ってもいい様な曲調だと思うが、ちゃんとつばきらしい歌になっているところが良い。

残りの2曲はJuice=Juiceの曲が候補となった。「禁断少女」はCメロの高木から、段原、宮本、梁川の流れが素晴らしく、そこだけ何回もリピートして聴いていたくらいだ。この曲で、梁川やなみんのボーカルの良さに気づいた。高木や段原のようなパワー系とはまた趣の違う、なかなか味のある声である。それから「素直に甘えて」は、ジャズかボサノバか判らないがそれっぽい雰囲気を醸している、いい意味で胡散臭い曲調が好き。段原ちゃんの「口説き文句の一つでも」からの「覚えて CHERRY」を歌っているのが梁川やなみんなというのが、なかなか。

上記以外で、今回惜しくも選外となったが好きなのは、アンジュルム「46億年LOVE」、つばきファクトリー「雪のプラネタリウム」、Juice=Juice「銀色のテレパシー」といったところである。

そして、推しメン部門は今回もJuice=Juiceファンの末席を汚すものとして、宮本佳林さんを選ばせていただいた。今年は稲場愛香さんの加入、梁川やなみんの卒業発表など色々とあったJuice=Juiceだが、11月に滋賀のライブで久々に佳林ちゃんの生歌を聴いて、やはり素晴らしいと思った。高木さんや段原ちゃんも上手いなぁと思うが、佳林ちゃんの声は特別である。